Monthly Health Report (2019.12)

今月のことば

DASH食

DASH食とは、野菜や果物、低脂肪の乳製品を多く摂取することに加え、動物性の脂肪分を減らすことを基本にした食事で、心疾患や心筋梗塞で亡くなる人が多いアメリカで考案されました。DASHは、「高血圧を予防するための食事方法」を意味する言葉の略称。実際、アメリカでは血圧を下げる効果が確認されています。

ファーストフードに代表されるように、アメリカの食生活は動物性たんぱく質や動物性脂肪、糖分の多い偏った食事がほとんどです。DASH食はそれらを中心とした食事から脱却しようという試みで、低脂肪・低コレステロールに加え、果物や種実類に含まれるカリウム、マグネシウムなどのミネラル類を取り入れることで塩分の排出を促し、血圧を抑えようとするものです。さらに、青魚を積極的に摂取することで、魚油に含まれる不飽和脂肪酸が持つ降圧効果を取り入れているのも特徴の1つです。

ただし、バナナはカリウムを多く含んでいますが、ショ糖も多く、血糖値が上がりやすいので、リンゴやキウイフルーツのほうが好ましいです。マグネシウムが豊富な種実類は、塩分を加えていない素焼きのものを選びましょう。

DASH食は、塩分を厳しく制限するものではなく、特定の栄養素にこだわっているわけでもありません。野菜や果物などをいつもの食事に多く取り入れるだけなので、誰でも簡単に始められますが、日本人の場合、日々の食事からたんぱく質が不足しがちなので注意しなければなりません。とくに高齢者は、加齢に伴って心身機能が低下していくので、飽和脂肪酸やコレステロールをあまり減らす必要はありません。

また、降圧剤を服用している人や、腎臓病、糖尿病の人は治療に影響するおそれがあるので、日々の食生活に取り入れたい場合は、事前に医師に相談してからにしましょう。

※Dietary Approaches to Stop Hypertension