Monthly Health Report (2021.08)

暮らしの栄養素メモ

ビタミンB1

「ビタミンB1」は、糖質の代謝に関わる水溶性ビタミンです。脳と体の疲労回復にも用いられるため、夏バテ予防にも必須の栄養素です。

ビタミンB1の主な働き

ビタミンB1(化学名チアミン)は、糖質をエネルギーに変換するための補酵素として働きます。補酵素とは、体内でさまざまな化学反応を起こすタンパク質=酵素を助け、その仕事をやりやすくするためのサポーターのような栄養素のこと。ビタミンB1がサポートしているのはブドウ糖からエネルギーを産生する酵素であるため、体や脳を動かすのに欠かせない栄養素と言えます。

ビタミンB1が不足すると、日常生活に必要なエネルギーを確保することが難しくなります。体だけでなく脳を動かしているのもブドウ糖のエネルギーですので、不足すれば心身の両方に悪影響が現れます。具体的な症状としては、倦怠感や疲労感、食欲不振、集中力ややる気の低下など。またビタミンB1の欠乏状態が続くと、脚気やウェルニッケ・コルサコフ症候群といった病を招く恐れがあり、重篤なケースでは死に至ることもあります。

とくに注意が必要なのは、インスタント食品や麺類、甘いものなど糖質を中心とした食事を好む人。ビタミンB1は糖質の分解・吸収時に消費されるため、こうした食生活では不足しがちです。また運動による疲労回復時にもビタミンB1が消費されるため、日常的にスポーツを行う人も注意が必要です。

ビタミンB1の摂取目安量

厚生労働省『日本人の食事摂取基準(2020年版)』によると、18歳以上におけるビタミンB1摂取の推奨量は、男性で1.2~1.4mg/日、女性で0.9~1.1mg(妊婦・授乳婦は+0.2mg)/日です。

ビタミンB1を多く含む食品

ビタミンB1を多く含む食品の代表格は、豚肉です。とくに脂身が少ないヒレやモモなど、豚肉の赤身部分に豊富に含まれています。また、精白されていない全粒穀物(玄米、全粒粉パン、ライ麦パン、オートミール、そば等)、大豆・豆乳、うなぎ、かつお節、ほうれん草、カリフラワーなどに多く含まれています。