Monthly Health Report (2021.10)

今知りたい 季節の健康コラム

食中毒

食中毒=梅雨、というイメージがあるかもしれませんが、じつは食中毒が最も多い季節は秋です。厚生労働省『食中毒統計資料』(令和2年版)によれば、10月の食中毒発生件数は1年のうちで最多となっています。気温も湿度も落ち着いてくる秋ですが、運動会やお祭など屋外での食事が増えること、また夏の間に蓄積された疲れにより体力や免疫力が低下することなど、食中毒の要因が揃いやすい時期でもあります。リスクとなる行動を知り、しっかりと予防していきましょう。

食中毒の主な原因は、細菌(サルモネラ菌やウェルシュ菌など)、ウイルス(ノロウイルスなど)、自然毒(キノコ毒やフグ毒など)、化学物質(重金属やカビ類など)、寄生虫(アニサキスなど)。中でも季節を問わず多いのが細菌性とウイルス性の食中毒、そして秋~冬にかけて増えるのが自然毒による食中毒です。原因となる物質ごとに「熱に強い/弱い」「低温に強い/弱い」「酸素を好む/嫌う」といった性質が異なるため、複数の対策を組み合わせて行っていく必要があります。

厚生労働省が推奨する『食中毒予防の3原則』は、原因となる菌や物質を「つけない・増やさない・やっつける」です。「つけない」対策は、調理前や食事前に手を洗うこと、包丁やまな板は肉・魚と野菜とで使うものを分け、調理後は洗剤で洗ってから熱湯消毒すること。「増やさない」対策は、食材や料理をすぐに冷蔵・冷凍保存すること、お弁当には傷みやすい食材を避け、水分をしっかり切って清潔な容器を使うこと。「やっつける」対策は、食材の中心部までしっかり火を通すこと、カレーなどを温め直す際には鍋の底まで空気がしっかり入るよう、よくかき混ぜながら火を通すことなどが有効です。また食品をテイクアウトした際はできるだけ寄り道をせずに帰宅し、早めに食べきりましょう。