Monthly Health Report (2024.12)

今知りたい 季節の健康コラム

ノロウイルス感染症

感染性胃腸炎の一種であるノロウイルス感染症は、寒い季節に流行しやすい病気です。毎年多くの感染例が報告され、学校や施設、家庭などで集団感染が発生しやすい傾向が見られます。

ノロウイルスは感染力が強く、ごく少量のウイルスでも感染を引き起こします。また、ノロウイルスは乾燥や低温に強く、感染者との接触や汚染された食品を通じて感染が広がります。感染から症状が出るまでの潜伏期間はおおむね24~48時間で、感染拡大の早さも特徴的です。

ノロウイルス感染症の主な症状は、急な嘔吐や下痢、腹痛、発熱など。これらの症状は通常1~3日間ほど続き、健康な成人であれば数日で回復しますが、乳幼児や高齢者、持病を持つ人、免疫機能が低下している人などは重症化するリスクが高まります。ノロウイルスに対する特効薬はなく、治療は対症療法のみとなります。

ノロウイルス感染症を予防するには「持ち込まない」「拡げない」「やっつける」「つけない」の4原則を徹底しましょう。まず、こまめな手洗いが基本です。トイレの後や食事の前、調理の前後などに、石鹸と流水で正しく手を洗いましょう。また食品を調理する際には充分な加熱が不可欠です。ウイルスの付着による感染は、あらゆる食品で起きる可能性があります。とくに牡蠣などの二枚貝は感染源となりやすいため、体調が悪いときには生食を避け、85℃以上かつ1分以上の加熱を行いましょう。

自身や家族に感染の疑いがある場合、消毒の徹底が不可欠です。吐瀉物や排泄物を片付けた場所や、感染者が触れた場所は、塩素系消毒薬を使ってしっかりと清掃しましょう。また周囲への二次感染を防ぐためにも、できるだけ早く医療機関の指示を仰ぐことが大切です。家庭内でも隔離を意識し、使用済みのタオルや衣類を分けて洗濯するなど適切な対策を行い、感染拡大を防ぐことが求められます。