寒い季節は、暖房器具による「低温やけど」が増加します。低温やけどとは、40~50℃程度の比較的低い温度の暖房器具に、長時間皮膚が接触することで発生するやけどです。一般的なやけどと異なるのは、「心地よい」と感じる温度でも起こること。また、長時間かけてゆっくりと細胞の損傷が進むため、皮膚の深部に至る重度のやけどになることが多いことも特徴です。それに加え、外見や初期症状は分かりづらいという注意点もあります。
低温やけどの初期症状は、皮膚の赤みやひりひり感といった軽微なものです。しかし、進行すると水疱(水ぶくれ)が形成されたり、深部の組織にまで損傷が及んだりします。重症化すると治療に数か月かかることもあり、場合によっては皮膚の移植手術が必要になることもあります。
低温やけどの主な原因は、湯たんぽ、ホットカーペット、カイロ、電気毛布、ストーブといった一般的な暖房器具です。これらを、温かい部分が直接肌に触れる形で、長時間使用することで発生します。温かさが44℃前後の場合は数時間、50℃を超える場合は5~10分ほどで、低温やけどに至ります。
低温やけどを予防するには、これらの暖房器具の適切な使用が不可欠です。たとえば、就寝中の電気毛布やホットカーペットの使用は避け、湯たんぽは就寝前に布団から取り出すなど、長時間の接触を避けましょう。また、カイロは「衣服の上から使用し、電気毛布との併用を避ける」といった使用上の注意を守りましょう。
もし低温やけどを起こしてしまった場合は、患部を流水で20分以上冷やします。氷や保冷剤は水疱を潰してしまう恐れがあるため避けましょう。応急処置をした後は、医療機関の受診が必要です。低温やけどは見た目より重傷である場合が多いため、適切な治療で悪化を防ぎましょう。
出典/明治安田生命保険相互会社