新生活が始まる春には、強い眠気に悩まされる人が増えますが、その原因の1つに「ナルコレプシー」という睡眠障害があります。
ナルコレプシーは、睡眠と覚醒をコントロールする脳の働きに異常が生じることにより、日中に耐え難いほどの眠気や脱力発作が現れる病気です。仕事中や会議中に突然眠ってしまう症状のほか、驚いたり笑ったりすると突然力が抜ける「情動脱力発作」や、目が覚めているのに身体が動かない「睡眠麻痺」、就寝直前の「入眠時幻覚」などが現れることもあります。「怠けているのでは?」と周囲に誤解されることも多く、誰にも相談できずに思い悩むケースも少なくありません。
ナルコレプシーを悪化させる要因の1つには、ストレスがあると考えられています。新年度が始まる4月は、進学や就職、異動などで生活環境が大きく変化し、心身のストレスが増大しやすい時期です。また、気温の変化が激しいと睡眠のリズムも乱れがちになるため、症状が悪化しやすくなります。
ナルコレプシーの正確な原因は判明していませんが、脳内の「オレキシン」という神経伝達物質の不足が関係していると考えられています。オレキシンが減少する原因としては、遺伝的要因や自己免疫の異常のほか、ストレスや睡眠不足、生活習慣の乱れなどがあります。規則正しい睡眠リズムを守り、ストレスをこまめに発散して、リラックスできる時間を意識的に確保することが大切です。軽い運動や趣味の時間を大切にし、無理をしすぎず自分のペースを保ちましょう。
症状が重い場合は、睡眠障害を専門とする医療機関で診断を受けることをおすすめします。ナルコレプシーは、単なる「眠気」ではなく、脳の働きに関わる深刻な睡眠障害です。もし「日中の眠気が異常に強い」と感じる場合は、早めに専門医に相談することが大切です。
出典/明治安田生命保険相互会社