梅雨どきは、「気象病」の症状に悩まされる人が増加します。「気象病」とは、天候の変化が引き起こす心と身体の不調のことで、頭痛やめまい、関節痛、不眠・過眠、抑うつ症状など、人によってさまざまな症状が見られます。
気象病の原因の1つは、気圧の変化です。人間の耳の奥にある「内耳(ないじ)」は、気圧の変化を感じ取るセンサーのような働きをしていますが、気圧が急に下がることで内耳が敏感に反応し、自律神経に影響を及ぼします。自律神経は、呼吸や心拍、内臓の働きといった多くの身体機能をコントロールしており、そのバランスが崩れると、心身に不調が現れるのです。自律神経は寒暖差にも影響を受けやすいため、日中と朝晩で気温差が大きい日はとくに注意が必要です。
梅雨特有の湿度の高さも、気象病の要因の1つです。湿気で汗が蒸発しにくくなると、体温調節がうまくいかず、身体に水分が溜まりやすくなってむくみやだるさが引き起こされます。また、日照時間の少なさも、要因として見逃せません。太陽の光を浴びる時間が減ると、心の安定に関わるセロトニンの分泌が不足し、気分の落ち込みや不安感が強くなるためです。
気象病の予防・改善には、自律神経を整えることが大切です。食事や睡眠はできるだけ同じ時間帯に揃え、規則正しい生活を心がけましょう。また、耳まわりのマッサージをしたり、蒸しタオルで目の周辺を温めたりすることで、症状が和らぐ場合もあります。気圧の変化を予測できるアプリを活用するのもおすすめです。「今日は気圧が下がるから早めに休もう」といった心づもりができるだけでも、身体と心に余裕が生まれます。
梅雨は身体も心もゆらぎやすい季節ですが、正しく知って備えれば、不調を軽くすることができます。小さな工夫を積み重ね、自分のペースで乗り切っていきましょう。
出典/明治安田生命保険相互会社