Monthly Health Report (2026.02)

今知りたい 季節の健康コラム

慢性腎臓病(CKD)

気温が下がる2月は血圧が上がりやすく、身体への負担も大きくなります。こうした変化の影響を受けやすい臓器のひとつが腎臓であり、「慢性腎臓病(CKD)」は冬に悪化しやすい病気といえます。初期にはほとんど症状が出ず、気づかないうちに進行するケースも多いため、その仕組みや対策を知っておくことが大切です。

慢性腎臓病とは、腎臓の障害または腎機能の低下が3ヶ月以上続く状態を指します。腎臓は血液を濾過して老廃物を排出するほか、血圧の調整や体内の水分バランスを保つ役割を持っています。これらの働きが弱まると、むくみや倦怠感、食欲の低下といった不調が現れやすくなります。

慢性腎臓病の原因として多いのは、糖尿病や高血圧。このほか、慢性糸球体腎炎やIgA腎症など、腎臓そのものの病気、遺伝性疾患、薬の影響、加齢など、背景はさまざまです。冬の時期は、寒さで血管が縮むことで血圧が上がり、腎臓に大きな負担がかかります。とくに腎機能が落ちている方は、夜に血圧が下がらない「夜間高血圧」も起きやすくなります。さらに、インフルエンザや胃腸炎による発熱・下痢・嘔吐等により脱水が進むと「急性腎障害(AKI)」につながることもあるため、注意が必要です。

慢性腎臓病の予防には、血圧や血糖値の管理が大切となります。とくに塩分とたんぱく質の過剰摂取は腎臓に負担をかけるため、心配のある方は医師に相談しながら調整しましょう。また、冬は喉の渇きを感じにくいため、こまめな水分補給も欠かせません。日常では、散歩やストレッチなど、適度な運動を続けることも腎臓の働きを助けてくれます。ただし体調不良があるときは無理をせず、早めに医療機関を受診して悪化を防ぎましょう。

気づきにくい病気だからこそ、日ごろから腎臓の健康に目を向けることが大切です。毎日の小さな心がけで、冬を健やかに過ごしましょう。