Monthly Health Report (2023.03)

今知りたい 季節の健康コラム

花粉症

花粉症は、免疫機能の過剰反応が招くアレルギー性疾患です。主な症状としては、くしゃみや鼻水・鼻詰まり、目や喉のかゆみ・異物感、頭痛、顔面痛などがあります。また、呼吸がしづらくなることで頭がぼーっとしたり、集中力や判断力が低下したりするなど、生活に支障が生じるような状態も多く見られます。

花粉症は、もともとは自身を守るために備わっている防衛反応が引き起こす誤作動のようなものです。私たちの体は、花粉という異物に対応して抗体を作り、くしゃみや鼻水、涙といった仕組みを利用して花粉を排除しようとします。しかしその反応が過剰に働いてしまうことで、花粉症のつらい症状が生じます。花粉症は現在の医療では完治が難しいため、発症を未然に防ぐ予防策と、すでにある症状をできるだけ軽くするための対応策が大切です。

予防策・対応策ともに、「接する花粉の量を可能なかぎり抑えること」がポイントとなります。まずは花粉の飛散時期をニュース等でチェックし、飛散しやすい時間帯(お昼~午後3時くらいまで)は外出を控えめにしましょう。花粉の飛散時期は、植物の種類や地域によって異なります。たとえば関東地方では、2月~4月にはスギ、8月~10月にはブタクサやヨモギの花粉が飛びやすくなります。

花粉の量が多い時期は、外出時の服装にもひと工夫を。とくに上着は、花粉が付着しづらいつるつるとした素材のものがオススメです。またできるだけ花粉と触れ合わないよう、マスク、メガネ、帽子、マフラーなどを着用して肌の露出を抑えましょう。帰宅時には、家に入る前に衣類やカバンに付着した花粉を払い落とし、手洗い・うがいをしっかりと。洗濯物や布団は外干しを控え、花粉の侵入を防いでください。免疫の健康を保つことも大切ですので、充分な睡眠とこまめな休息を心がけ、疲労やストレスを溜め込まないようにしましょう。