Monthly Health Report (2025.06)

暮らしの栄養素メモ

クロム

クロムは、血糖値のコントロールや脂質代謝に関わる必須ミネラルです。インスリンの働きを助けて血糖値の乱高下を防ぎ、生活習慣病の予防にも役立ちます。

クロムの働きと特徴

クロムは、私たちの身体が栄養素を効率よく利用するために欠かせない、必須ミネラルのひとつです。とくに、糖質や脂質といったエネルギー源の代謝を支える役割を担っています。

中でも重要なのが、インスリンの働きをサポートする作用です。インスリンは血糖値を下げる働きを持つホルモンで、食後に増えた血中の糖分を細胞に送り込み、エネルギーとして使えるようにしています。クロムは、このインスリンの働きをサポートし、血糖値を安定させる助けとなります。さらに、クロムには脂質の代謝をサポートする作用もあり、コレステロールや中性脂肪のバランスを整えて、動脈硬化や高血圧といった生活習慣病を予防するのにも役立ちます。

クロムが不足すると、インスリンの作用が弱まり、血糖値のコントロールが難しくなるため、糖尿病のリスクが高まります。ただし、体内におけるクロムの必要量はごくわずかであるため、通常の食生活で不足する心配はほとんどありません。

クロムの摂取目安量

厚生労働省『日本人の食事摂取基準』(2025年版)によれば、18歳以上におけるクロムの食事摂取基準(目安量)は、男女ともに10μg/日(妊婦・授乳婦も同じ)です。ただし、一般的な食生活において不足することはほとんどなく、むしろサプリメント等による過剰摂取に注意が必要であるとされています。同基準による耐容上限量は、18歳以上で男女ともに500μg/日です。

クロムを多く含む食品

クロムは、多くの食品に含まれています。とくに豊富に含む食品は、海藻類(のり、あおさ、昆布、ひじき、てんぐさ、わかめ等)です。他に、香辛料類(バジル、パセリ、胡椒、山椒、カレー粉、唐辛子等)、きくらげ、大豆、穀物などにも比較的豊富に含まれます。