モリブデンは、アミノ酸やプリン体の分解に必要な必須ミネラルの一種です。糖質や脂質の代謝を助け、体内の解毒や貧血予防、排泄に深く寄与しています。
モリブデンは、身体の中で「代謝のサポーター」として働く栄養素です。人間の健康に欠かせない必須のミネラルであり、骨や皮膚、肝臓、腎臓などに比較的多く分布しています。「微量元素」とも呼ばれるモリブデンは、体内に存在する量としてはごくわずかです。しかし、アミノ酸の代謝やプリン体を分解する働きに深く関わっており、不要な物質を体外に排出するために欠かせない物質の1つといえます。
とくに、プリン体を尿酸に変えて排出する反応は、モリブデンがないと停滞してしまいます。モリブデンはこの働きにより、体内の老廃物や毒素の蓄積を防いでいるのです。また、肝臓の解毒作用をサポートし、鉄分の利用効率を高めて、酸素の運搬を助けます。
モリブデンの必要量はとても少なく、豆類や穀物など日常の食事から自然に補うことが可能です。過剰に摂取すると関節の痛みや尿酸値の上昇などを招く可能性があるため、必要な分を食事からバランスよく摂ることが大切です。
厚生労働省『日本人の食事摂取基準』(2025年版)によると、モリブデンの1日あたりの摂取推奨量は、18歳以上男性が30μg/日(75歳以上は25μg/日)、女性が25μg/日(授乳婦は+3.5μg/日)です。また耐容上限量は、18歳以上男性が600μg/日、女性が500μg/日です。ただし、通常の食生活であれば、欠乏・過剰摂取ともに起きにくいとされています。
モリブデンを多く含む代表的な食品は、豆類(大豆、レンズ豆、インゲン豆、そら豆等)、穀類(玄米、白米、そば等)、肉類(とくに牛や豚のレバー)です。過不足なく摂るためには、主食・主菜・副菜などからバランスよく摂取するのがおすすめです。
出典/明治安田生命保険相互会社