ルチンは、そばや柑橘類などに多く含まれるポリフェノールの一種です。血管をしなやかに保ち、動脈硬化や高血圧など生活習慣病の予防にも役立ちます。
ルチンは、「フラボノイド系化合物」と呼ばれるポリフェノールの一種です。毛細血管の透過性(Permeability)を保つ働きがあることから、かつては「ビタミンP」と呼ばれていました。現在では、ビタミンに似た働きを持つ「ビタミン様物質」として扱われ、強い抗酸化作用を持つ成分として注目されています(現在「ビタミンP」という言葉は、ルチンをはじめとするフラボノイド類の総称として使われています)。
ルチンは、ビタミンCの働きをサポートして毛細血管の壁を強化し、出血しやすくなるのを防ぎます。また、血流を改善し、血圧の安定化や動脈硬化の予防にも役立ちます。とくに、高血圧や冷え、むくみなど、血流の滞りが原因で起こる不調の改善に効果的です。
さらに、血糖値の上昇を抑える作用や脂質代謝を整える働きも報告されています。ルチン摂取により体脂肪や中性脂肪が減少したという研究結果もあり、生活習慣病予防の面からも注目されています。
厚生労働省『日本人の食事摂取基準』(2025年版)によると、ルチンの摂取目安量についてはとくに定められていません。一般的には、20~30mg/日が目安とされています。通常の食生活で欠乏の恐れはほぼありません。過剰摂取により、まれに頭痛や腹痛(下痢や吐き気)、皮膚トラブル等を招く場合があるため、サプリメントから摂取する際は注意が必要です。
ルチンを豊富に含む代表的な食材は「そば」です。とくに「韃靼そば」には、一般的なそばの50~100倍ものルチンが含まれています。そのほか、柑橘類(オレンジ、グレープフルーツ、レモン、ライムなど)の皮や薄皮部分、柿、アスパラガス、ブロッコリー、玉ねぎ、いちじく、クランベリーなどにも豊富に含まれています。
出典/明治安田生命保険相互会社