Monthly Health Report (2026.02)

ゆるやかメンタルヘルス術

今日からできるメンタルヘルスの簡単習慣
心を軽くする「笑い」の力

忙しい現代人。あなたにも、心が重く感じる日や、不安が晴れにくい時間が増えていませんか?
そんなとき、心の負担を軽くする手段としておすすめなのが「笑うこと」です。
今回は「笑い」がメンタルにもたらす効果と、それを日常に取り入れるコツについて解説します。

なぜ「笑う」だけで心が軽くなるの?

笑うと心が軽くなるのは、気のせいではありません。笑いによって分泌が整えられる、セロトニンやドーパミン。これらの神経伝達物質はいわば脳の調律役で、これらが整うことでストレスが和らぎ、感情の動きが穏やかになります。

また、笑いによって頬や口元にある表情筋が動くと、筋肉から脳に「今は安全だ」という信号が伝わります。この仕組みは「表情フィードバック」と呼ばれ、楽しいときの笑顔はもちろん、作り笑いでも一定の効果が期待できます。

さらに、笑顔は自律神経のバランスをも整えてくれます。自律神経は呼吸や睡眠、食欲など、あらゆる生命活動の基盤となる仕組みであり、興奮を司る「交感神経」と、リラックスをもたらす「副交感神経」がバランスを取り合うことで機能しています。人が笑顔になると、副交感神経のスイッチがオンになり、身体の緊張がゆるんで呼吸が深くなると同時に、気持ちがリラックスしていくのです。

「笑い」がもたらす嬉しいメリット

■不安のループを断ち切る
笑いは、不安のループをいったん中断し、注意を外に向けるきっかけになります。気持ちの切り替えが苦手な人ほど、日常に積極的に笑いを取り入れることがおすすめです。
■睡眠の質が整う
思いきり笑った後には「眠りにつきやすい」と感じる方が多いもの。これは、笑うことで副交感神経が優位になり、就寝前の身体の緊張が緩むためです。寝つきの悪さや眠りの質が気になる人にとって、笑いはとっておきの睡眠サポーターになります。
■人間関係がスムーズになる
ユーモアに触れると、脳は複数の回路を同時に働かせるため、判断力や創造性が高まりやすくなります。また、笑顔は自分だけでなく、相手の警戒心を下げる「社会的信号」として機能し、関係性もスムーズに。こうした効果が積み重なって、長期的なストレス耐性の向上につながります。

こんな人にはとくにオススメ

日常に「笑い」を取り入れる4つの工夫

(1)口角を上げる「3秒スマイル」
短い笑顔でも、脳には「今は安全」というポジティブな信号が送られます。まずは1日3回、口角をキュッと上げる「3秒スマイル」を習慣化しましょう。
(2)「あいうえお体操」で表情筋をほぐす
目元や頬の筋肉が固まると、感情表現そのものがぎこちなくなり、気分にも影響します。鏡を見ながら大きく口を「あ・い・う・え・お」と動かしてみましょう。朝はリフトアップ、夜は緊張ほぐしの効果も見込めます。
(3)笑える動画・マンガなどを用意しておく
笑顔になれるコンテンツをいつでも見られるように準備しておきましょう。お気に入りの動画を繰り返し見るのでもOK。脳は「これを見ると気分が変わる」と学習し、その動画が気分転換のスイッチになります。
(4)会話の最初は「笑顔の挨拶」を意識する
人と会話を始める際、まずは笑顔で挨拶することを意識しましょう。笑顔は相手に連鎖しやすい表情です。コミュニケーション疲れが減り、心の負担も軽くなりますよ。

「笑い」の効果を高めるポイント

笑いを日常に取り入れる際に大切なのは、「自分の心が無理なく着いてこられる笑い方」を選ぶことです。作り笑いでもメンタルヘルス効果は見込めますが、だからといって「場を保つためだけの愛想笑い」を頻繁に繰り返すと、感情と表情の不一致がストレスとなり、かえって疲労感を強めてしまいます。できるだけ、自分が心地よいと感じる笑いや、自然な笑いを優先しましょう。

また、笑いの効果は短い時間でも充分得られます。笑顔をこまめに繰り返すことで、脳がリラックスしやすい状態を学習し、情緒が落ち着きやすくなるのです。朝の身支度中や、夜の就寝前など、日常のリズムのどこかに「笑う時間」を組み込むことで、安定した効果が得られます。

さらに、刺激に触れる機会が多い現代では、情報の取捨選択もポイントの1つです。SNSでネガティブなニュースや攻撃的な投稿ばかりを見ていると、心が過緊張状態になり、笑顔が出にくくなります。自然と頬がゆるむような、自分にとって良質なアカウントだけをフォローしましょう。