Monthly Health Report (2024.02)

今知りたい 季節の健康コラム

寝違え(寝違い)

冬の寒い朝に生じがちな不調の1つが、「寝違え(寝違い)」の症状です。寝違えとは、睡眠中に首周りの筋肉を傷めてしまい、朝起きたときに痛みや動かしにくさを感じる状態のこと。症状としては、首を左右に向けるときに強い抵抗を感じたり、頭を動かしたときに鋭い痛みが走ったりします。痛むのは筋肉や腱に炎症が生じているためで、軽度であればその日のうちに緩和することもありますが、数日間痛みが続いて日常生活に支障をきたすケースも少なくありません。

寝違えの主な原因は、睡眠中の姿勢や寝返りの少なさです。身体の一部を圧迫する不自然な態勢が続くと、関節や筋肉に過剰な負担がかかります。また、圧迫されて固まった筋肉が寝起きに急に動かされ、捻挫のように炎症を起こしてしまうこともあります。冬は寒さのため筋肉が固くなりやすく、血の流れも滞りやすいため、1年のうちでも特に寝違えのリスクが高まる季節なのです。

寝違えの予防で意識したいポイントは、筋肉の柔軟性の向上や血行促進といった「身体のメンテナンス」と、寝心地のよさや寝返りのうちやすさを考えた「寝具のチョイス」の2つです。まずは適度な運動習慣や、就寝前のストレッチ・入浴により、筋肉と血行をよい状態に保つことを意識してみてください。また、日中に長時間同じ姿勢でいたり、猫背の姿勢を取り続けることも、寝違えの一因となります。スマホやパソコンを使う際には姿勢に注意しましょう。

寝具選びも大切です。身体にとって快適な寝具は人それぞれ異なります。枕であれば、高さ・硬さが自分に合っていて寝返りがうちやすいものを選びましょう。また、敷ふとんやマットレスは硬すぎず柔らかすぎないものを、掛ふとんは重すぎないものがオススメです。睡眠中の寝返りには、身体にかかる負荷を分散させる役割があります。寝違え防止のため、寝返りがうちやすい快適な寝具を選びましょう。