Monthly Health Report (2025.01)

今知りたい 季節の健康コラム

冬季うつ病(季節性情動障害)

「冬季うつ病」は、冬になると気分が沈み、活動意欲が低下する病気です。「季節性情動障害」とも呼ばれるこの病気は、秋から冬にかけて症状が強く現れ、春になるにつれ症状が和らぎます。その特性から、一般的なうつ病より周囲の理解を得にくい傾向があります。

冬季うつ病の主な症状は、「無気力感」や「意欲の低下」など。さらに、朝起きられず眠気が日中も続く「過眠」の症状や、炭水化物を中心とした「過食」が現れることも多く、体重増加が見られやすいのも特徴です。「集中力の低下」や「自己肯定感の低下」もあり、仕事や日常生活に支障をきたすケースは決して少なくありません。こうした症状が冬季になると現れる主な原因は、日照時間の不足です。冬になると日照時間が短くなり、脳内で「セロトニン」という神経伝達物質が生成されにくくなります。セロトニンは気分を安定させる働きを担っているため、減少すると情緒不安定や抑うつ、不眠などを引き起こす原因となるのです。

冬季うつ病を予防・改善するためには、日光を意識的に浴びる生活習慣が効果的です。とくに午前中に日光を浴びると体内時計が整い、セロトニンの分泌も活性化されます。できるだけ朝の時間帯に散歩をしたり、屋外での活動を増やしたりすることが大切です。

また、規則正しい生活リズムを維持することも効果的です。睡眠や食事の時間を一定に保つと、体内時計が整い、ホルモンバランスが安定します。ストレス管理も重要で、適度な運動やリラックスする時間をこまめに作ることで、心身の健康を保ちやすくなります。

食事面では、セロトニンの生成を助ける「トリプトファン」を含む食品を積極的に摂りましょう。トリプトファンはセロトニンの元となる物質で、バナナ、大豆製品、乳製品、ナッツ類などに多く含まれています。これらの習慣を日々に取り入れ、冬季うつを防いでいきましょう。