Monthly Health Report (2025.07)
ゆるやかメンタルヘルス術
「ちょっと一息」が仕事を変える
1分間のマイクロブレイク実践術
「なんだか疲れが抜けない」「集中力が続かない」──そんな日常の小さな不調、感じていませんか? 忙しさに追われる私たちに必要なのは、たった数十秒だけ“ひと息つくこと”かもしれません。今回は、短い休憩「マイクロブレイク」の効果や実践法について解説します。
マイクロブレイクとは?
近年、労働衛生やメンタルヘルスの分野で、「マイクロブレイク」という言葉が注目されています。マイクロブレイクとは、数十秒から数分程度の非常に短い休憩のこと。とくに、デスクワークやリモートワークなどで長時間同じ姿勢を保ち続ける方にとっては、姿勢のリセットや気分転換を図る時間というだけでなく、脳や身体のパフォーマンスを維持するうえでも有効な手段となります。
最新の研究では、短時間の休憩でも、集中力やエネルギーの回復に明確な効果があることがわかってきました。たとえば、ノースカロライナ州立大学の研究チームが行った調査では、「人は、朝から疲れを感じている日ほどマイクロブレイクを積極的に取り入れる傾向があり、マイクロブレイクによって仕事への集中力が維持されやすくなる」という結果が報告されています。
「疲れたから休む」のではなく、「疲れを溜めないために先回りして休む」のがマイクロブレイクの本質です。これは現代の働き方にフィットした、科学的なセルフケアといえるでしょう。
マイクロブレイクがもたらす3つのメリット
- (1)リフレッシュして集中力アップ
- 短い休憩を挟むことで脳の疲労が回復し、次のタスクに前向きな気持ちで取り組めるようになります。研究では、たった40秒の休憩でも注意力や判断力が向上することがわかっています。
- (2)ストレス軽減と健康維持
- マイクロブレイクには、自律神経を整える効果も期待されます。軽い運動や外の景色を見るといった行動は、ストレスホルモンの分泌を抑え、メンタルヘルスの維持や長期的な体調管理にプラスの影響を与えます。
- (3)誰でも無理なく始められる
- 道具や特別な知識は不要。目を閉じる、腕を伸ばす、数歩歩くといった簡単な動作でもOKなので、生活や仕事のスタイルを問わず誰でも気軽に取り入れられます。
こんな人にはとくにオススメ
- □ デスクワークが長時間続く人
- □ 会議や作業で座りっぱなしの人
- □ リモートワークで気分転換しづらい人
- □ 肩こりや腰痛が気になる人
- □ パソコンやスマホを見る時間が長い人
- □ 忙しくてまとまった休憩がとれない人
- □ 緊張しやすく、こまめに力を抜きたい人
- □ 日中に疲れやすく、眠気が気になる人
- □ 家事や育児、介護で自分の時間がとれない人
- □ 発想力や集中力が求められる人
すぐできる!マイクロブレイク実践法
ここでは、目的別におすすめのマイクロブレイク実践法をご紹介します。「これならできそう」と思えるものが、最も続けやすい方法です。気負わずに、日常の中の「小さなリセット」を習慣化してみてください。
- ■身体リセット系 ── 同じ姿勢が続いたときに
- ・椅子に座ったまま肩を大きく回す
- ・首を左右にゆっくり倒してストレッチ
- ・立ち上がってその場で足踏みを30秒
- ・背伸びをして、ゆっくり深呼吸を3回
- ■感覚切り替え系 ── 気分を変えたいときに
- ・窓の外を1分間ながめる
- ・好きな音楽を1曲だけ聴く
- ・アロマやハンドクリームなどで香りを感じる
- ・白湯やお茶で温かさを味わう
- ■思考クリア系 ── 頭を整理したいときに
- ・目を閉じて30秒、呼吸に集中する
- ・目の周辺をマッサージして眼精疲労をリセット
- ・「今感じていること」を紙に書き出す
- ・手帳を見ながらスケジュールを軽く整理する
マイクロブレイクを実践する3つのポイント
- (1)タイミングを決めて「習慣化」する
- なんとなく休むのではなく、あらかじめ休憩のタイミングを決めておくのがコツです。「1時間ごとに5分休憩を入れる」といったルールを決めて、タイマーやPCのリマインダー機能を活用し、自動的に休憩する仕組みをつくりましょう。
- (2)気分の変化を「サイン」として受け取る
- 集中力が途切れてきた、目がかすむ、ため息が増えた……そんなサインを感じたときも、マイクロブレイクのタイミング。1分間だけ遠くを見たり、ストレッチしたりするだけでも、脳と身体がリセットされます。
- (3)五感を使ってリフレッシュする
- 休憩中に気分転換を図るなら、「身体を動かす」「コーヒーを飲む」「好きな香りを取り入れる」といった、五感を使うリフレッシュ方法がおすすめです。一方、SNSやスマホのチェックはかえって疲労が募ってしまうこともあるため、注意しましょう。
出典/明治安田生命保険相互会社